WooCommerceで使える決済手段とその審査について
WooCommerceでビジネスを始める際に、いくつかの決済手段を実装することになります。もっとも簡単なのは、「銀行振込」または「代引き」です。どちらも WooCommerce for Japan プラグインを導入することで利用可能になります。
それ以外の決済手段としては以下のものがあります。
- クレジットカード決済
- オフライン決済(コンビニ決済、ペイジー)
- Webマネー
これらは申し込めば必ず使えるというものではなく、必ず次のステップを経て利用開始となります。
- 申し込み(多くは問い合わせという形をとります)
- サイトの構築
- 審査
この流れをご覧いただくだけでもお分かりだと思いますが、「まだ商品ができていない」というような段階で審査は開始できないのが普通です。スケジュールには十分注意しましょう。
審査の通りやすいビジネス、通りにくいビジネス
もっとも通りやすいのは通信販売です。また、ソフトウェアダウンロード販売のようなデジタル商品も内容次第ですが、通りやすいです。
では、どんなビジネスだと審査が通りにくいのでしょうか?
そのためにはまず、決済代行会社にとっての最大のリスクは何かを理解しておくことです。多くの決済代行企業(GMO PG, Stripe, PayPal, Softbank Payment, etc)は各信販会社および金融機関に対して委任される形で営業を行っています。
したがって、その金融機関から「おまえのところはもう取引停止な」と言われてしまうとビジネスそのものが成り立たなくなってしまいます。決済代行企業はこれをもっとも恐れます。まずはこの点をおさえ、審査が厳しい商材を見てみましょう。
イベント
イベントは審査が厳しくなります。イベントは開催されないことが多く、その結果、トラブルになることが多いからだそうです。
オンラインで完結するサービス(役務の提供)
サービスを提供する場合、「なにをするのか」をきちんと説明しておかないと、審査が通りません。店舗型のビジネスであれば特に問題はありませんが、特定の場所以外で提供されるサービスの場合は通りづらくなります。
アダルト商品
アダルトは多くのクレジットカード決済企業で禁止されており、明確にオーケーとうたっていない決済代行企業はすべてNGです。PayPalなども禁止されています。また、オフライン決済(コンビニ決済、ペイジー)はまず審査を通りません。Webマネーは一部通るようです。
シェアリング・エコノミー
Uberなどのように、最近はサービスのプラットフォームを用意し、実際のサービス(Uberの場合は車の運転)を不特定多数の人にやらせるCtoC型のサービスが増えてきました。シェアリング・エコノミーなどと言われます。
「決済代行企業との契約者とサービスの提供者が異なる」場合、審査を通すことはできませんでした。しかし、現在VISAおよびMASTERに関しては前向きな回答がもらえることが増えてきたので、決済代行企業に相談しましょう。また、PayPalも「ストアドバリュー」といって、金融機関とはちょっと異なる仕組みなので、融通が利きやすいようです。
ちょっとしたハックのようになってしまいますが、モールのような形式のECを行う場合、形式上「仕入れた」ことになっていると審査が通るようです。
決済方法がクリティカルにならないように
WooCommerceでサイトを構築するにあたって、すべての審査に落ち、いずれの決済も採用することができなかったという事態に陥ってしまうと目も当てられません。
ぜひサービスを開始する前に、利用可能なサービスは存在するのか、各社に問い合わせましょう。また、すべての決済が利用可能であることを前提にサービスを組むのではなく、次善策を含めてサービスを開始することをお勧めします。